その本は読むことを知らぬ一冊の本だった!一つの喜劇···
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たった二人の恋人がと言うには…
ゆっくりと道の端を歩いていた。軽く寄り添い、優しく語り合っていた…
たかが二人の恋人が、雲の濃くなりゆくなか、風が強まる中、枯れた落ち葉がその傍に寄せ集まるなかを、歩いていたのではなかった。二人の恋人が雨の降る中を歩いていた。
けれど雨は二人に触れることはない… 雨の滴は決して二人の恋人に触れることはなかった…


二人はゆっくりと、道に木々が交わって消えるような行き止まりに向かって歩いていた。そして秋は二人の周りに乾いた枝を咲かせていた…